漢詩についてのワンポイント アドバイス @
漢詩の始まり
● 古代歌謡から詩へ
文学の発生は、どこの国においても「うた」と「詩」から起こると言われています。
中国においては まずそれは「詩経(紀元前七世紀頃成立)」と云う古代歌謡から始まりました。
古代において歌謡は、神に祈りを捧げると言う宗教的、或いは 呪術的な要素の強いものでした。
「詩経」の歌謡は、四言が基本であり、短い単純なリズムの中に、収穫や一族繁栄への願望が率直に繰り返し詠まれます。
これらはみな、特定の作者を持たない、集団歌謡と云うべきものです。
古代歌謡から発展して、詩が個人の感情を詠い上げるようになるのは、春秋 戦国時代から漢代の初めにかけての時期です。
項羽の「垓下の歌」、劉邦の「大風歌」などは、その最も早い例の一つです。そこには自分の人生、そしてどうしようもない
運命に対する嘆きが、素朴に、しかし、力強く詠われています。 漢詩紀行100選から抜粋
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