Q 190ページ下段 去者日以疎の1列目と最後。
「疎し」で止まらずに次の行に繋げる為に「疎く」
又、「欲すれども」は、「欲するも」のほうがスムーズな響きだと思います
「去者日以疎」、無名氏
この漢詩の読み
去者日以疎 去る者は日々に以ってうとく
來者日以親 きたる者は日々に以って親し
出郭門直視 かくもんをいでて直視すれば
但見丘與墳 ただ きゅうとふんとを見るのみ
古墓犁爲田 こぼは すかれて田となり
松柏摧爲薪 しょうはくは くだかれて薪となる
白楊多悲風 はくように ひふう多く
蕭蕭愁殺人 しょうしょうとして人をしゅうさつす
思還故里閭 こりのりょに還らんと思い
欲歸道無因 帰らんと欲するも 道よる無し
この漢詩の訳
死んで去りゆく者は、日々に疎(うと)くなってゆき
新たに生を受け訪問してきた者は、日々に親しくなる(のが この世の常である)。
城門を出て、その先をまっすぐに見ると墳墓のある丘と墓地とが見えるだけである。
古い墓は鍬ですかれて田畑となってしまい、
(葬った人を記念して植える木である)松と柏は伐採されて薪となってしまう。
はこやなぎには もの悲しい風が吹きすさび、
そのショウショウと鳴る音は 人(私)を限りない愁いに沈ませる。
故郷の村に帰りたいと思うのだが、帰ろうにも その道がわからなくなってしまった。
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